在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~
独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
母と私の『2人バイオリン』
クリスマス・イブの一日はイベントが目白押しでした。
1.5キロ鶏肉を唐揚げにし
姪っ子たちとプレゼント交換をし
クリスマスケーキを食べました。
夕方からおこなわれた障害者関係のミニパーティでは、私と母は、初めての発表会をしました。
本邦初公開の「2人(ににん)バイオリン」です。
バイオリン弾きの母が左手の機能を失ったから。
代わりに私が左手になる。
母が弓を弾き。
私が弦を押さえる。
1台のバイオリンを2人がかりで演奏する、二人羽織ならぬ「2人バイオリン」というわけ。
写真はお見せできないけれど、我ながらけっこう無茶なことやっている。
G線めっちゃ抑えにくい。
バイオリンの音は右手の弓使いできまる。
だからたとえ左手が素人でも、母の右手さえあればプロの音を出すことができるはずなのだ(いくらかは)。
それで練習をして、今日はじめて人前で弾いた。
曲は『きよしこの夜』。
私の左手はビブラートもかけられないほどお粗末なんだけど。
母の右手は今までで一番良い音をだしてくれた。
・・・時折、母の右手からうまれる音にハッとするほどに。
今の音は。
お母さんの音だ。
その音のなつかしさはきっと私にしかわからない。
バイオリンの音は母の声だったから。
日暮れまで遊んでいた子供の頃に
「ごはんよー」
と呼ばれる声が懐かしいように
私には母のバイオリンの音がなつかしい。
あんまりなつかしくて私は2回音程をはずした。
ごめんよ、母。
私たちの「2人バイオリン」は仲間たちの喝采をうけた。
母はとっても喜んだ。
次は春の曲を練習しようねといっている。
1.5キロ鶏肉を唐揚げにし
姪っ子たちとプレゼント交換をし
クリスマスケーキを食べました。
夕方からおこなわれた障害者関係のミニパーティでは、私と母は、初めての発表会をしました。
本邦初公開の「2人(ににん)バイオリン」です。
バイオリン弾きの母が左手の機能を失ったから。
代わりに私が左手になる。
母が弓を弾き。
私が弦を押さえる。
1台のバイオリンを2人がかりで演奏する、二人羽織ならぬ「2人バイオリン」というわけ。
写真はお見せできないけれど、我ながらけっこう無茶なことやっている。
G線めっちゃ抑えにくい。
バイオリンの音は右手の弓使いできまる。
だからたとえ左手が素人でも、母の右手さえあればプロの音を出すことができるはずなのだ(いくらかは)。
それで練習をして、今日はじめて人前で弾いた。
曲は『きよしこの夜』。
私の左手はビブラートもかけられないほどお粗末なんだけど。
母の右手は今までで一番良い音をだしてくれた。
・・・時折、母の右手からうまれる音にハッとするほどに。
今の音は。
お母さんの音だ。
その音のなつかしさはきっと私にしかわからない。
バイオリンの音は母の声だったから。
日暮れまで遊んでいた子供の頃に
「ごはんよー」
と呼ばれる声が懐かしいように
私には母のバイオリンの音がなつかしい。
あんまりなつかしくて私は2回音程をはずした。
ごめんよ、母。
私たちの「2人バイオリン」は仲間たちの喝采をうけた。
母はとっても喜んだ。
次は春の曲を練習しようねといっている。
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家でゆっくりしていると
選挙にいきました
選挙に行った。
衆院選。
「国民の義務だもんね!」
と、母は暇にあかせてテレビを見まくり、マニフェストを研究し、どこに入れるか熟考していた。
かなり寒かったのに
「絶対に行かなくちゃ!」
と張り切って出かけた。
とはいえ、選挙だ。
日常生活なら私がなんでも手伝えるけど、選挙だけはそうはいかない。
母ひとりで書かなくちゃいけない。
できるかなあ・・・。
ちょっと心配だった。
投票用紙をもらい、ブースに連れていく。
母は、長い時間をかけて書いていた。
悩んでいたのではない。
「紙がすべる!」
とボヤいている。
麻痺で片手が使えないから、投票用紙を押さえることができず、書こうとすると紙が逃げるのだ。
後ろから見ていてそれが分かるんだけど、手伝ったら違反になるかもしれない。
・・・頑張れ、母・・・。
心の中で励ますしかなかった。
たぶん「介助者として入ります」と言えばよかったんだろうな。
きっとすごく汚い字になったと思う。
ぎりぎり読めたらいいのだけれど。
国民の権利と義務を果たし終え、母はすがすがしい顔で投票所をあとにした。
衆院選。
「国民の義務だもんね!」
と、母は暇にあかせてテレビを見まくり、マニフェストを研究し、どこに入れるか熟考していた。
かなり寒かったのに
「絶対に行かなくちゃ!」
と張り切って出かけた。
とはいえ、選挙だ。
日常生活なら私がなんでも手伝えるけど、選挙だけはそうはいかない。
母ひとりで書かなくちゃいけない。
できるかなあ・・・。
ちょっと心配だった。
投票用紙をもらい、ブースに連れていく。
母は、長い時間をかけて書いていた。
悩んでいたのではない。
「紙がすべる!」
とボヤいている。
麻痺で片手が使えないから、投票用紙を押さえることができず、書こうとすると紙が逃げるのだ。
後ろから見ていてそれが分かるんだけど、手伝ったら違反になるかもしれない。
・・・頑張れ、母・・・。
心の中で励ますしかなかった。
たぶん「介助者として入ります」と言えばよかったんだろうな。
きっとすごく汚い字になったと思う。
ぎりぎり読めたらいいのだけれど。
国民の権利と義務を果たし終え、母はすがすがしい顔で投票所をあとにした。
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