在宅介護しながらウィーンへ行くブログ～猫とビターチョコレート～

阪神淡路大震災から２０年。
もう２０年なのか。
まだ２０年なのか。
「時がたてば…って言われたけど、この悲しみは少しも薄らぐことはない」
とは肉親を亡くしたひとの言葉。

日常のすべてが覆された瞬間。
長田の真っ黒な焼け跡。
テレビや新聞に流れる名簿に釘づけになっていたこと。
忘れるわけはない。
忘れるわけはないけれど、それでも確実に昔話になりつつある。

大震災から数年後、私はイスタンブールで地震に遭った。
幸い、安宿ながらも新しい建物だったのでさほど揺れはしなかった。
震度４か５弱くらい。
が、ほとんどの宿泊客が地震というものを知らなかったから、宿中がパニックに陥った。
地震だ地震だと走り回る人。
死ぬ死ぬとオイオイ泣き出す人。
そんな中、日本人とトルコ人が
「大丈夫ですから落ち着いて」
「まだ余震がくるから気をつけて、揺れたらテーブルの下に入って」
と宥めてまわったのだった。



知らないということは恐怖を増大させる。
そしてパニックはさらなる被害をうむのだろう。
「『じしん』ってなあに？」
と信じられない問を口にした外国生まれの姪っ子にも、ちゃんと教えておかなくてはならない。

来ました。
広島。



姪っ子と二人だけの修学旅行です。
申し訳ないけど母はショートに１泊してもらっています。
明日は紅葉まんじゅう買って帰るからね！

椿と『はだしのゲン』を見た。
アニメのほう。



椿は最初のうち、たけのこの里をポリポリ食べながら見ていた。
だが原爆投下の瞬間にお菓子を食べる手が止まった。
事前に
「怖いところは見なくていいよ、無理しなくていい」
と言っておいたけど、ときどき顔を覆いながらもほとんど見ていた。
後半は、２人そろってぼろぼろと泣いてしまった。

アニメをみている最中はさすがに
「お菓子食べる気がしなくなった・・・」
と呟いた椿だが。
最後まで見終ったあと、お昼ごはんにホットケーキ作ろうか、と提案すると
「うん！」
すっごく良い笑顔が返ってきた。
切り替えが早くて引きずらないのは母親譲りだ。



椿作・ベーコンとメープルシロップのホットケーキ。
すごくおいしかった。

さて、明日は早朝から車を４時間とばして、広島を目指します！



おいしいお好み焼きに巡り合えますように！