在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~
独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
「だん!」
先日から母がタブレットで『赤毛のアン』を読んでいる。
毎晩、料理中の私に聞こえるよう、音読してくれる。
昨夜ようやくアンが登場した。
アンはマシュウの馬車にのり、グリーンゲイブルスを目指している。
私は台所でタマネギを切りながら美しいリンゴ並木を思い浮かべる。
と突然、母が
「だん!」
と叫んだ。
「だん!」
・・・な、なに?
リンゴ並木を見た赤毛のアンが『だん!』て言ったの?
「だってそう書いてあるもん」
母は首をひねっている。
「アンは突然『だん!』と叫んだ、って書いてあるんだけど、これ何だろうねえ」
だん?
みつ?
だんれい?
だんふみ?
首をかしげている母の横からタブレットをのぞきこむ。
ちょうどページの切れ目で、文章はたしかに『だ』で終わっている。
ページをめくって、と頼むと・・・
母はなぜか次のページではなく前のページに戻りだした。
しかも2ページ分。
そして出てきたのが
『ん!』
で始まる箇所だった(『クスバートさん!』と呼びかける台詞だった)。
うまくページがめくれなかったため、まるで違うページの文章が母の頭のなかでくっついて、アンに「だん!」と言わしめたらしい。
(母にはこんなふうに見えている)
・・・おかあさん。
アンは「だん!」って叫んでないよ。
アンは「だまりこんでいしまった」だよ。
正しいページをめくってあげると
「あらほんと」
といってきちんと続きを読みだした。
2か月くらい前は一度に3ページしか読めなかった。
1ページしか読めない日もあった。
『赤毛のアン』を読み始めた最初の日も8ページが関の山だった。
それがこのあいだ、思いついてタブレット専用スタンドを買ってきた。
それを使って机の上に立てて読んだら、あら不思議!
昨夜は1日に40ページも読んだのだ!
だん!がツボにはまって笑い転げる私をよそに、母は
「読む本があるっていいねえ」
としみじみしていた。
人生の楽しみをひとつ取り戻せたかもしれない。
だん!と1クリックで応援よろしくお願いします。
↓
毎晩、料理中の私に聞こえるよう、音読してくれる。
昨夜ようやくアンが登場した。
アンはマシュウの馬車にのり、グリーンゲイブルスを目指している。
私は台所でタマネギを切りながら美しいリンゴ並木を思い浮かべる。
と突然、母が
「だん!」
と叫んだ。
「だん!」
・・・な、なに?
リンゴ並木を見た赤毛のアンが『だん!』て言ったの?
「だってそう書いてあるもん」
母は首をひねっている。
「アンは突然『だん!』と叫んだ、って書いてあるんだけど、これ何だろうねえ」
だん?
みつ?
だんれい?
だんふみ?
首をかしげている母の横からタブレットをのぞきこむ。
ちょうどページの切れ目で、文章はたしかに『だ』で終わっている。
ページをめくって、と頼むと・・・
母はなぜか次のページではなく前のページに戻りだした。
しかも2ページ分。
そして出てきたのが
『ん!』
で始まる箇所だった(『クスバートさん!』と呼びかける台詞だった)。
うまくページがめくれなかったため、まるで違うページの文章が母の頭のなかでくっついて、アンに「だん!」と言わしめたらしい。
(母にはこんなふうに見えている)
・・・おかあさん。
アンは「だん!」って叫んでないよ。
アンは「だまりこんでいしまった」だよ。
正しいページをめくってあげると
「あらほんと」
といってきちんと続きを読みだした。
2か月くらい前は一度に3ページしか読めなかった。
1ページしか読めない日もあった。
『赤毛のアン』を読み始めた最初の日も8ページが関の山だった。
それがこのあいだ、思いついてタブレット専用スタンドを買ってきた。
それを使って机の上に立てて読んだら、あら不思議!
昨夜は1日に40ページも読んだのだ!
だん!がツボにはまって笑い転げる私をよそに、母は
「読む本があるっていいねえ」
としみじみしていた。
人生の楽しみをひとつ取り戻せたかもしれない。
だん!と1クリックで応援よろしくお願いします。
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Comment
ありがとうございます☆
こんにちは。
介護士のRです。
先日から頻繁に覗かせて貰っています。
すみれの話や旅話の時には思い出したように一気に読みでしたのに・・・。
でもずっと頭の片隅にあった、だださんのこと。
今日は介護士としてお礼を言いたい気持ちでコメントしました。
お母様に対する自然な愛ある取り組みは私にはとても勉強になります。
取り組みなんて介護士言葉で言っちゃうのは申し訳ないんですけれども・・・。
諦めちゃいけないんですよね。
発想の転換なんですよね。
日々の業務にに追われてついこちら優先で動きがちな施設勤務の己れに介護士としての姿勢の原点を教えて頂けてます。
ありがとうねだださん☆
もうすぐ二けたに届こうというこの仕事歴ですが、ホントに毎日が辛いんですけども
時々、一筋の光が見えることがあります。
だから続けて来れているんだと思います。
介護士のRです。
先日から頻繁に覗かせて貰っています。
すみれの話や旅話の時には思い出したように一気に読みでしたのに・・・。
でもずっと頭の片隅にあった、だださんのこと。
今日は介護士としてお礼を言いたい気持ちでコメントしました。
お母様に対する自然な愛ある取り組みは私にはとても勉強になります。
取り組みなんて介護士言葉で言っちゃうのは申し訳ないんですけれども・・・。
諦めちゃいけないんですよね。
発想の転換なんですよね。
日々の業務にに追われてついこちら優先で動きがちな施設勤務の己れに介護士としての姿勢の原点を教えて頂けてます。
ありがとうねだださん☆
もうすぐ二けたに届こうというこの仕事歴ですが、ホントに毎日が辛いんですけども
時々、一筋の光が見えることがあります。
だから続けて来れているんだと思います。
>Rさん
from だだ | 2014/05/01 21:57
こんにちは。
毎日ほんとうにお疲れ様です。
介護士さんは大勢の、そしていろんな状態の方の介護をするお仕事で、本当に大変だと思い尊敬しています。
私はひとりふたりで手一杯ですのに。
母は何もかもできなくなってしまったと思っているので、ひとつでも「できること」が見つかると涙を浮かべて喜びます。
洗濯でも読書でも今はなんでも楽しいようです。
楽しむことを決してあきらめない母のそばで、私もいっしょに楽しめたらと思います。
毎日ほんとうにお疲れ様です。
介護士さんは大勢の、そしていろんな状態の方の介護をするお仕事で、本当に大変だと思い尊敬しています。
私はひとりふたりで手一杯ですのに。
母は何もかもできなくなってしまったと思っているので、ひとつでも「できること」が見つかると涙を浮かべて喜びます。
洗濯でも読書でも今はなんでも楽しいようです。
楽しむことを決してあきらめない母のそばで、私もいっしょに楽しめたらと思います。