在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~
独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
電車で京都へ!車椅子で大冒険
母は病気だ。
ぜったい病気だ。
『家の中でじっとしてられない病』だ。
今日も発作が起きてしまった。
「そろそろ遠出がしたいな~」
どこへ行きたいの?
「京都の水族館!」
京都かー!
電車かー!
片道2時間かー!
車椅子生活になってから初めて電車にのる。
それでいきなり片道2時間、往復4時間ってけっこう大冒険じゃないだろうか。
大阪とか宝塚のほうがずっと近いけど?
「でも京都の水族館、まだ行ったことないんだもん、行きたいもん!」
うーん。
・・・とりあえず、行ってみよっか。
こういうとき私はあんまり考えない。
楽しいほう優先で行動あるのみ。
幸い、平日の昼間だ。
電車も大混雑ということはなかった。
母はのんきに居眠りをしていた。
JRの職員さんはみんな丁寧だった。
乗継のときも電車が遅れたときも、ちゃんと待っていてスロープを渡してくれた。
それでも慣れない電車の2時間は、私たちにとっては長かった。
京都に着いたときはもうくたくたで、改札を出てすぐのカフェに座りこんだまま、しばらく動くことができないくらい疲れていた。
コーヒーを飲んで体力を回復させたら、再出発。
京都駅から水族館までは徒歩20分。
車椅子を押して歩くと30分かかった。
・・・大丈夫?
駅でも電車でも歩きながらでも、私は何度もそう尋ねた。
しんどくなったら引き返そうね?
またいつでも来れるから。
「大丈夫!」
母はいつもそう答えた。
「ぜんぜん大丈夫だから!」
いや、どう見ても大丈夫じゃない。
車椅子の上半身がどんどん傾いていく。
左に45度くらい傾いて、車椅子から落ちそうなので、クッションやタオルをはさんでなんとか姿勢を保っている有様。
かなり疲れている証拠だ。
それでも引き返すことはしなかった。
「水族館には行くから!」
母の決意は固い。
「それで帰りに伊勢丹でお惣菜を買うからね!」
・・・はいはい。
そうして家を出てから3時間後。
「着いたーーー!!!!」
京都の山の中につくられた小さな海に私たちは見入った。
きれいで静かで可愛らしい水族館だった。
気持ちよさそうに泳ぐ魚たちをみていると、なんだか幸せだった。
ペンギンは、ここでもぼんやりとしていた。
あ、母がなんか変なことしてる。
ペンギンの顔の前で指をくるくると回している。
・・・何してるの?
「トンボみたいに目を回さないかと思って」
・・・めっちゃ無視されてるよ?
水族館をひととおり見たあとは、もときた道を引き返す。
母はだいぶぐったりしているように見えたけど、遅いランチとして天ぷらを食べたら、完全に復活した。
びっくりするくらい復活した。
デパ地下でお惣菜を買ってるときなんてもう、
「これ買おう、あれも買おう」
ってウキウキしてた。
帰りは線路のトラブルで2時間半かかったのに、それでも平気だった。
むしろ
「次にお出かけするときは、バスに乗ってみたい」
と言いだしたときは私のほうがぐったりした。
だって、
周りに気を遣ってスミマセンとアリガトウ言いまくりだったし
長時間だから床ずれ防止に必死だったし
使いにくいトイレでの介助は本当に大変だったし
往復の電車はずっと立ちっぱなしだし
車椅子を押して街中を歩くのってけっこう危ないし、
でも楽しかったから、まあいいか。
さすがにかなり疲れました・・・。
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ぜったい病気だ。
『家の中でじっとしてられない病』だ。
今日も発作が起きてしまった。
「そろそろ遠出がしたいな~」
どこへ行きたいの?
「京都の水族館!」
京都かー!
電車かー!
片道2時間かー!
車椅子生活になってから初めて電車にのる。
それでいきなり片道2時間、往復4時間ってけっこう大冒険じゃないだろうか。
大阪とか宝塚のほうがずっと近いけど?
「でも京都の水族館、まだ行ったことないんだもん、行きたいもん!」
うーん。
・・・とりあえず、行ってみよっか。
こういうとき私はあんまり考えない。
楽しいほう優先で行動あるのみ。
幸い、平日の昼間だ。
電車も大混雑ということはなかった。
母はのんきに居眠りをしていた。
JRの職員さんはみんな丁寧だった。
乗継のときも電車が遅れたときも、ちゃんと待っていてスロープを渡してくれた。
それでも慣れない電車の2時間は、私たちにとっては長かった。
京都に着いたときはもうくたくたで、改札を出てすぐのカフェに座りこんだまま、しばらく動くことができないくらい疲れていた。
コーヒーを飲んで体力を回復させたら、再出発。
京都駅から水族館までは徒歩20分。
車椅子を押して歩くと30分かかった。
・・・大丈夫?
駅でも電車でも歩きながらでも、私は何度もそう尋ねた。
しんどくなったら引き返そうね?
またいつでも来れるから。
「大丈夫!」
母はいつもそう答えた。
「ぜんぜん大丈夫だから!」
いや、どう見ても大丈夫じゃない。
車椅子の上半身がどんどん傾いていく。
左に45度くらい傾いて、車椅子から落ちそうなので、クッションやタオルをはさんでなんとか姿勢を保っている有様。
かなり疲れている証拠だ。
それでも引き返すことはしなかった。
「水族館には行くから!」
母の決意は固い。
「それで帰りに伊勢丹でお惣菜を買うからね!」
・・・はいはい。
そうして家を出てから3時間後。
「着いたーーー!!!!」
京都の山の中につくられた小さな海に私たちは見入った。
きれいで静かで可愛らしい水族館だった。
気持ちよさそうに泳ぐ魚たちをみていると、なんだか幸せだった。
ペンギンは、ここでもぼんやりとしていた。
あ、母がなんか変なことしてる。
ペンギンの顔の前で指をくるくると回している。
・・・何してるの?
「トンボみたいに目を回さないかと思って」
・・・めっちゃ無視されてるよ?
水族館をひととおり見たあとは、もときた道を引き返す。
母はだいぶぐったりしているように見えたけど、遅いランチとして天ぷらを食べたら、完全に復活した。
びっくりするくらい復活した。
デパ地下でお惣菜を買ってるときなんてもう、
「これ買おう、あれも買おう」
ってウキウキしてた。
帰りは線路のトラブルで2時間半かかったのに、それでも平気だった。
むしろ
「次にお出かけするときは、バスに乗ってみたい」
と言いだしたときは私のほうがぐったりした。
だって、
周りに気を遣ってスミマセンとアリガトウ言いまくりだったし
長時間だから床ずれ防止に必死だったし
使いにくいトイレでの介助は本当に大変だったし
往復の電車はずっと立ちっぱなしだし
車椅子を押して街中を歩くのってけっこう危ないし、
でも楽しかったから、まあいいか。
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Comment
無題
こんにちは。
京都への旅、お疲れ様でした。
車椅子での公共交通機関を利用しての外出は肉体的、精神的にもかなりお疲れになったでしょう。伝わってきました。
お母様が楽しくお出かけできて本当によかったです。
先日の「ダブルの魔法」そうそうと頷いてしまいました。
おかげで気持ちが楽になりました。
京都への旅、お疲れ様でした。
車椅子での公共交通機関を利用しての外出は肉体的、精神的にもかなりお疲れになったでしょう。伝わってきました。
お母様が楽しくお出かけできて本当によかったです。
先日の「ダブルの魔法」そうそうと頷いてしまいました。
おかげで気持ちが楽になりました。
>めぐみさん
from だだ | 2014/06/18 21:45
ええ、とっても疲れました(笑)。
でもその甲斐はあったと思います。
それに昔に比べてなんとバリアフリーが進んだことでしょう!
本当にありがたい世の中になったものです。
ダブルの魔法の記事。
妄想の種類によっては介護する側が本当に大変だろうと思います。
否定はだめだと習ったので、せっかくだから私もファンタジー世界の住人になったつもりで楽しんでみようと思っています。
でもその甲斐はあったと思います。
それに昔に比べてなんとバリアフリーが進んだことでしょう!
本当にありがたい世の中になったものです。
ダブルの魔法の記事。
妄想の種類によっては介護する側が本当に大変だろうと思います。
否定はだめだと習ったので、せっかくだから私もファンタジー世界の住人になったつもりで楽しんでみようと思っています。
無題
お疲れ様でした。
往復4時間半はしんどかったですよね。
私は往復で1時間半くらいでも疲れたよぉ~。
躊躇しないお母様のパワーに敬服!!
やっぱり私も父を水族館へ連れて行こう!!
ペンギンにくるくるは笑いました(^^)
往復4時間半はしんどかったですよね。
私は往復で1時間半くらいでも疲れたよぉ~。
躊躇しないお母様のパワーに敬服!!
やっぱり私も父を水族館へ連れて行こう!!
ペンギンにくるくるは笑いました(^^)
>トマシーナさん
from だだ | 2014/06/19 22:54
母は自分の体のことをよく理解できていないので躊躇しないんだと思います。
って私もあんまりしないんですが。
ペンギンにやった「指くるくる」は、猫によくやってるんです。
猫って指先のにおいをフンフンしにくるから。
サンジがときどき顔をくるくるまわしています。
って私もあんまりしないんですが。
ペンギンにやった「指くるくる」は、猫によくやってるんです。
猫って指先のにおいをフンフンしにくるから。
サンジがときどき顔をくるくるまわしています。