在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~
独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
紅葉狩りと車椅子の微妙な関係
母には、大事にしている旅行仲間のグループがある。
70才前後のひとたちで、しょっちゅう温泉やバスツアーに行っている。
しかし体を悪くしてからは、母は旅行には参加できなくなってしまった。
ちょっと寂しかったと思う。
それがこの秋、
「紅葉をみにいこう」
と誘ってくれた。
母はとても喜んで
「行く行く!」
と出かけることにした。
私も介助兼運転手としてついていく。
すばらしい紅葉日和だった。
(散りかけとかいわないで)
青い空!
あたたかな日差し!
美しい紅葉!
深い砂利!
めりこむタイヤ!
・・・めりこむタイヤ・・・。
紅葉の名所ってね。
たいていはお寺なのですよ。
お寺には砂利がつきもの。
そして、車椅子は砂利に弱いのです。
かなり大変だったです。
70才前後のひとたちで、しょっちゅう温泉やバスツアーに行っている。
しかし体を悪くしてからは、母は旅行には参加できなくなってしまった。
ちょっと寂しかったと思う。
それがこの秋、
「紅葉をみにいこう」
と誘ってくれた。
母はとても喜んで
「行く行く!」
と出かけることにした。
私も介助兼運転手としてついていく。
すばらしい紅葉日和だった。
(散りかけとかいわないで)
青い空!
あたたかな日差し!
美しい紅葉!
深い砂利!
めりこむタイヤ!
・・・めりこむタイヤ・・・。
紅葉の名所ってね。
たいていはお寺なのですよ。
お寺には砂利がつきもの。
そして、車椅子は砂利に弱いのです。
かなり大変だったです。
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猫と晩酌
魔法使いの歌声
昨日、社交介護についてグチったばかりだけれど。
今日のは良かった。
妹といっしょにチャリティのミニコンサートを聴きにいった。
地元の施設の一室に。
障害をもった子供たちと、母親たち、重度障害者と、介助の私たち。
数十人が集まった。
わいわい。
がやがや。
子供が走り回る。
お母さんが追いかける。
よくある気楽なファミリーコンサートだと思ってた。
そしたら、一味、違った。
廊下を歩いていると、音が漏れ聞こえてくる。
別室で練習しているらしい。
その壁越しの音が、もう。
もうね。
すごい綺麗なの!
・・・なにこの音・・・。
なんか、びびってしまうくらい。
やがて時間になって。
このひとが現れた。
五嶋龍さん。
部屋にはいってきたとき、小脇にかかえた楽器の美しさに息をのんだ。
・・・こんな綺麗なバイオリン、見たことない!
ぴっかぴっかしてる!
ものすごい美人!
たとえば大阪の雑踏でナタリー・ポートマンに出くわしたらきっとこんな感じ、っていうくらい驚いてたら、司会の人が、さらっというた。
「このバイオリンはストラディバリウスです」
まじか!
億単位の名器か!
母が昔、バイオリン弾きだった頃に、こんなことをいっていた。
「本当にいい楽器っていうのはね。
本当に上手いひとが持つと、自分から音をだすのよ。
弦に触れる前に鳴るの」
そんなのウソだと思ってたけど。
今日、私は自分の目でそれを見た。
音楽のことはわからない。
母にはわるいけど芸術にもクラシックにもぜんぜん興味がない。
ただ、今まで見たこともないほど美しい楽器が、聞いたこともないほど美しい歌を歌うのを聴いた。
ポップスシンガーとオペラ歌手の発声がまったく違うように。
私が今まで聞いてきたバイオリンと今日のバイオリンとは、鳴り方も響き方もすべてが違った。
あのバイオリン、自分で歌うんだ。
まるで魔法使いが歌っているみたいに。
そうはいってもチャリティだ。
小さな子供たちが声をだし、座席から逃げだし、関係のない歌まで歌いだす。
さまざまな雑音にとりかこまれても、バイオリンはどんな音にも混じらず、かき消されず、邪魔すらされていなかった。
美しく澄んだ音は、まわりから独立して、朗々と響いていた。
なんかすごかった。
私はずっと口を開いていたと思う。
幼児相手のチャリティだから2曲だけでミニコンサートは終わった。
2曲目にチゴイネル・ワイゼンを弾いてくれたのが嬉しかった。
チゴイネルは母の十八番だったから。
たとえほんのちょっとだけでも、こんなすごい音を、手をのばせば触れそうな距離で聴くことができて幸せだった。
今日のは良かった。
妹といっしょにチャリティのミニコンサートを聴きにいった。
地元の施設の一室に。
障害をもった子供たちと、母親たち、重度障害者と、介助の私たち。
数十人が集まった。
わいわい。
がやがや。
子供が走り回る。
お母さんが追いかける。
よくある気楽なファミリーコンサートだと思ってた。
そしたら、一味、違った。
廊下を歩いていると、音が漏れ聞こえてくる。
別室で練習しているらしい。
その壁越しの音が、もう。
もうね。
すごい綺麗なの!
・・・なにこの音・・・。
なんか、びびってしまうくらい。
やがて時間になって。
このひとが現れた。
五嶋龍さん。
部屋にはいってきたとき、小脇にかかえた楽器の美しさに息をのんだ。
・・・こんな綺麗なバイオリン、見たことない!
ぴっかぴっかしてる!
ものすごい美人!
たとえば大阪の雑踏でナタリー・ポートマンに出くわしたらきっとこんな感じ、っていうくらい驚いてたら、司会の人が、さらっというた。
「このバイオリンはストラディバリウスです」
まじか!
億単位の名器か!
母が昔、バイオリン弾きだった頃に、こんなことをいっていた。
「本当にいい楽器っていうのはね。
本当に上手いひとが持つと、自分から音をだすのよ。
弦に触れる前に鳴るの」
そんなのウソだと思ってたけど。
今日、私は自分の目でそれを見た。
音楽のことはわからない。
母にはわるいけど芸術にもクラシックにもぜんぜん興味がない。
ただ、今まで見たこともないほど美しい楽器が、聞いたこともないほど美しい歌を歌うのを聴いた。
ポップスシンガーとオペラ歌手の発声がまったく違うように。
私が今まで聞いてきたバイオリンと今日のバイオリンとは、鳴り方も響き方もすべてが違った。
あのバイオリン、自分で歌うんだ。
まるで魔法使いが歌っているみたいに。
そうはいってもチャリティだ。
小さな子供たちが声をだし、座席から逃げだし、関係のない歌まで歌いだす。
さまざまな雑音にとりかこまれても、バイオリンはどんな音にも混じらず、かき消されず、邪魔すらされていなかった。
美しく澄んだ音は、まわりから独立して、朗々と響いていた。
なんかすごかった。
私はずっと口を開いていたと思う。
幼児相手のチャリティだから2曲だけでミニコンサートは終わった。
2曲目にチゴイネル・ワイゼンを弾いてくれたのが嬉しかった。
チゴイネルは母の十八番だったから。
たとえほんのちょっとだけでも、こんなすごい音を、手をのばせば触れそうな距離で聴くことができて幸せだった。
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