在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~
独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
子供と猫と花火
姪っ子たちが、オーストラリアに帰ってゆく。
一ヶ月の日本滞在で最後のイベントは『花火大会』だった。
といっても、ただ、うちの庭で安い花火を遊ぶだけ。
オーストラリアには手持ち花火がないから珍しいんだって。
(椿のとなりに佇むアジャリ)
気がつけば、アジャリがそばで見学してた。
猫は花火なんか嫌いはなずなのに。
パチパチ燃える炎も煙の臭いも、大嫌いなはずなのに。
たぶん、最後のイベントを子供たちといっしょに参加したかったのだと思う。
笑顔を見ていたかったのだと思う。
子供たちは来年もきっと日本にくるだろう。
でも、
9才の椿には、もう2度と会えないから。
4才の梅には、もう2度と会えないから。
それにアジャリは、おじいさんだから。
今この時は、この夏は、2度とやってこないから。
アジャリは、最後の花火が消えてしまうまで、ずっと横目でながめてた。
線香花火の赤い火球がぽとりと落ちて、消えてしまった。
「あーあ、おわっちゃった」
梅がいった。
おわっちゃった。
おわっちゃった。
子供たちと猫たちの夏が、おわっちゃった。
「でも、楽しかったね」
と、椿がいった。
「うん、たのしかったね」
梅も答えた。
たのしかったね。
たのしかったね。
アジャリも、しっぽをそっと揺らしていた。
一ヶ月の日本滞在で最後のイベントは『花火大会』だった。
といっても、ただ、うちの庭で安い花火を遊ぶだけ。
オーストラリアには手持ち花火がないから珍しいんだって。
(椿のとなりに佇むアジャリ)
気がつけば、アジャリがそばで見学してた。
猫は花火なんか嫌いはなずなのに。
パチパチ燃える炎も煙の臭いも、大嫌いなはずなのに。
たぶん、最後のイベントを子供たちといっしょに参加したかったのだと思う。
笑顔を見ていたかったのだと思う。
子供たちは来年もきっと日本にくるだろう。
でも、
9才の椿には、もう2度と会えないから。
4才の梅には、もう2度と会えないから。
それにアジャリは、おじいさんだから。
今この時は、この夏は、2度とやってこないから。
アジャリは、最後の花火が消えてしまうまで、ずっと横目でながめてた。
線香花火の赤い火球がぽとりと落ちて、消えてしまった。
「あーあ、おわっちゃった」
梅がいった。
おわっちゃった。
おわっちゃった。
子供たちと猫たちの夏が、おわっちゃった。
「でも、楽しかったね」
と、椿がいった。
「うん、たのしかったね」
梅も答えた。
たのしかったね。
たのしかったね。
アジャリも、しっぽをそっと揺らしていた。
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