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在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~

独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
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「ワシのようなトンボ」?

毎晩、母は本を読む練習をする。
脳障害のせいで文字がうまく読めない母には「紙の本」がまだまだ難しい。
それでリハビリのために、毎晩、朗読してもらう。
今は「ナルニア物語」の第2巻『カスピアン王子のつのぶえ』に挑戦中。



小さい子むけの児童書を1時間かけて10ページ読むのがやっと。
なかなか読み終わらない。
それでも根気よく根気よく読みつづけていく。

これがある晩、おかしなことになった。
母は森の中を流れる川の情景をこう読みあげた。

「あらゆるシダ類、宝石のような川トンボ、時々とんでくるタカ、いちどはワシのような川トンボ」

ん?

「ワシのような川トンボ、時々とんでくるタカ、いちどはワシのような川トンボ」

んんん?
なんかおかしくない?

「おかしくないよ」

母は知らん顔で読み進める。
いや、

「ワシのような川トンボ、時々とんでくるタカ、いちどはワシのような川トンボ」

進まない。
同じ言葉をエンドレスに繰り返している。

「ワシのような川トンボ、時々とんでくるタカ、いちどはワシのような川トンボ、時々とんでくるタカ、いちどはワシのような川トンボ、時々とんでくるタカ、いちどはワシのような川トンボ、時々とんでくるタカ、いちどはワシのような川トンボ」

うわあ!
壊れたレコードみたいになってもた!
止めて!
怖いからトンボちょっとストップ!
「だってそう書いてあるよ」
そんなわけあるかい。
川トンボで本1冊終わってまうやん。
だいたい『ワシのようなトンボ』ってなんやねん。
でかすぎるし。

そこで本をのぞきこむと、こんな文章。



どういうわけか母の頭の中で、文章のお尻と頭がくっついて、永遠にループしてしまうらしい。
ぐるぐる回っちゃっうらしい。

相変わらず、理由はわからない。
わからないから進もうか。
しばらくは私が読み進め、川トンボが出てこなくなってから母に本を返した。
すると母はまたちゃんと読み進められるようになっていた。

時々あることだけどいつもびっくりする。
早く上手に読めるようになって
早くこの本を読み終わって
そろそろ違う物語を読んでくれないかなー。
でもナルニアってたしか7冊くらいあるんだよね・・・。
先は長いわ・・・。
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母:高次脳機能障害、要介護5
妹:重度重複障害者
父:天然ボケ
猫:2匹
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