在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~
独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
悲しいこと
悲しいことを書きとめるには勇気がいる。
書かないでおこうかな、とも、考えたんだけど。
やっぱり書かなくちゃだめだ。
ぜんぶ書くって決めたんだから。
母は地元の音楽家たちと、ボランティアで演奏活動をするグループ「ムジカ」を作って活動していた。
ピアノ、声楽、フルート、オーボエ、そして母のバイオリンという顔ぶれだ。
去年は「ムジカ」の活動が20周年にあたり、記念コンサートをひらくというので、母はとても張り切っていた。
20年の集大成だからって。
楽しみにしていた。
ところが母は脳出血で倒れてしまい。
入院している間に20周年コンサートは終わってしまった。
母の意識が戻らぬうちに。
それから1年半が過ぎ。
母はかなり元気になった。
意識も、記憶も、はっきりしてきた。
妄想もほとんど出なくなった。
ところが、どうしても受け入れられない事がいくつか残った。
その一つが「ムジカ」だ。
20周年のコンサートが自分のいないうちに終わってしまったことが、どうしても理解できない。
受け入れられないのだと思う。
コンサートのDVDも見せた。
メンバーの話も聞いた。
それでも尚。
バイオリンを弾けないことを受け入れるようになった今でも。
母は理解することがでいない。
ムジカの活動は、バイオリンのないままに続いている。
仲間たちがひらく半年に1度のコンサートを母は喜んで聴きに行く。
そのたびに、今度こそ大丈夫だろうと思うのだけど。
今回もまたダメだった。
ムジカのメンバーの顔をみると
「20周年のコンサートのポスターはできたのかしら?」
と言いだしてしまった。
あんなに調子がよかったのに、急に記憶が混乱して
「ゆうこはどこかしら?」
と、とっくの昔に施設に入れた妹を探し始めた。
「お弁当を頼んでいるはずなのよ。
私も会議に出席して、次に弾く曲を決めなくちゃ」
お弁当を頼んだのも
会議に出席していたのも
コンサートにでるための曲を決めなくてはいけなかったのも、2年前のこと。
母がまだバイオリンを弾いていた頃の記憶だ。
普段しっかりしているだけに、今回の混乱は激しく、動揺は深く、私も悲しかった。
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↓
母の通うデイサービスにも、ムジカはボランティアで弾きにくる。
だけどその日は休ませるようにしている。
「私、このあいだまでお年寄りのために弾いていたのに、自分がお年寄りになっちゃった」
とつぶやくのを聞いてしまったから。
まあ、誰でもいつかお年寄りになるんだけどね。
いつか母が、この現実を受け入れて、ムジカの仲間と話せるようになるといいな。
書かないでおこうかな、とも、考えたんだけど。
やっぱり書かなくちゃだめだ。
ぜんぶ書くって決めたんだから。
母は地元の音楽家たちと、ボランティアで演奏活動をするグループ「ムジカ」を作って活動していた。
ピアノ、声楽、フルート、オーボエ、そして母のバイオリンという顔ぶれだ。
去年は「ムジカ」の活動が20周年にあたり、記念コンサートをひらくというので、母はとても張り切っていた。
20年の集大成だからって。
楽しみにしていた。
ところが母は脳出血で倒れてしまい。
入院している間に20周年コンサートは終わってしまった。
母の意識が戻らぬうちに。
それから1年半が過ぎ。
母はかなり元気になった。
意識も、記憶も、はっきりしてきた。
妄想もほとんど出なくなった。
ところが、どうしても受け入れられない事がいくつか残った。
その一つが「ムジカ」だ。
20周年のコンサートが自分のいないうちに終わってしまったことが、どうしても理解できない。
受け入れられないのだと思う。
コンサートのDVDも見せた。
メンバーの話も聞いた。
それでも尚。
バイオリンを弾けないことを受け入れるようになった今でも。
母は理解することがでいない。
ムジカの活動は、バイオリンのないままに続いている。
仲間たちがひらく半年に1度のコンサートを母は喜んで聴きに行く。
そのたびに、今度こそ大丈夫だろうと思うのだけど。
今回もまたダメだった。
ムジカのメンバーの顔をみると
「20周年のコンサートのポスターはできたのかしら?」
と言いだしてしまった。
あんなに調子がよかったのに、急に記憶が混乱して
「ゆうこはどこかしら?」
と、とっくの昔に施設に入れた妹を探し始めた。
「お弁当を頼んでいるはずなのよ。
私も会議に出席して、次に弾く曲を決めなくちゃ」
お弁当を頼んだのも
会議に出席していたのも
コンサートにでるための曲を決めなくてはいけなかったのも、2年前のこと。
母がまだバイオリンを弾いていた頃の記憶だ。
普段しっかりしているだけに、今回の混乱は激しく、動揺は深く、私も悲しかった。
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母の通うデイサービスにも、ムジカはボランティアで弾きにくる。
だけどその日は休ませるようにしている。
「私、このあいだまでお年寄りのために弾いていたのに、自分がお年寄りになっちゃった」
とつぶやくのを聞いてしまったから。
まあ、誰でもいつかお年寄りになるんだけどね。
いつか母が、この現実を受け入れて、ムジカの仲間と話せるようになるといいな。
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Comment
>匿名さん
from だだ | 2014/11/08 11:00
ありがとうございます。
いつも読んで下さって、本当に嬉しいです。
頑張りますね。
いつも読んで下さって、本当に嬉しいです。
頑張りますね。
>じーじょさん
from だだ | 2014/11/09 16:53
>せめて弾けなくなられていても、
>レッスンの真似事みたいなのが出来たら
そうなんです、ほんとにそうなんです!
でも、楽譜もまともに読めなくなってしまいましたしね。
もともと数人しかいなかった生徒さんも、一年のうちによその先生の所へ行ってしまわれて…そのことも、母は完全には受け入れられていないようです。
じーじょさんが来て下さったら本気で嬉しいんですが(笑)。
来月から一か月だけ姪っ子がバイオリンを持って遊びに来るんで、今はそれを楽しみに待っているところです。
>レッスンの真似事みたいなのが出来たら
そうなんです、ほんとにそうなんです!
でも、楽譜もまともに読めなくなってしまいましたしね。
もともと数人しかいなかった生徒さんも、一年のうちによその先生の所へ行ってしまわれて…そのことも、母は完全には受け入れられていないようです。
じーじょさんが来て下さったら本気で嬉しいんですが(笑)。
来月から一か月だけ姪っ子がバイオリンを持って遊びに来るんで、今はそれを楽しみに待っているところです。