忍者ブログ

在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~

独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
10«  2024/11  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30   »12
Admin | Write | Comment

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


スポンサードリンク

妹の武勇伝

皆様、ご心配をおかけしました。
2日間寝込んでおりましたが
今日からなんとか動けるようになり
なんとか食べられるようになり
だんだんと普段の生活に戻っております。

この2日間。
オーストラリアから帰国したばかりの上の妹が奮闘しておりました。
そろそろ介護のこと覚えてもらおうかなーって思ってた矢先に私が倒れたもんで、ほとんど教えていなかった。
オムツ交換も移乗も一度手ほどきしただけ。
なのに私が
 「お母さんのオムツ替えなくちゃ・・・うぇぇぇぇ!」
ってやりはじめたもんだから
 「おねえちゃんは寝ときっ!」
妹がのしのしやってきて、
 「とりあえずやってみるからっ!」
と言った。
そして私が意識不明になってるあいだにオヤジと2人がかりで母を着替えさせご飯を食べさせ寝かせておいてくれた。

ヘルパー講習受けた人でも初めてのオムツ交換はびびるもの。
プロのヘルパーさんだって最初だけは「やり方を教えといてください」って言う。
それを、生まれて初めての老人介護で、3人の子供の面倒をみつつ晩御飯をつくりつつやり遂げたのだからなかなかたいした妹だ。
昨日は母と下の妹と自分の赤ちゃんと、3人分のオムツを独りで替えまくっていた。
オムツまみれの阿修羅のようだった。
兄弟なんて介護のアテにならないなんて言ってごめん!
 「だてに3人も子供産んでないよ!」
・・・オカンってすげえ。

妹の奮闘に免じて1クリック!お願いします!
 ↓
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村
PR


スポンサードリンク

おばあちゃん、大丈夫だよ

姪っ子の椿が私を呼んだ。
 「あのね、おばあちゃんがね、オムツ替えてほしいんだって」
行ってみると母が泣いていた。
 「今、椿と2人でテレビを見てたんだけどね。
 『オムツ替えてもらわなくちゃいけないんだけど・・・』
 って頼んだら
 『じゃあ、だだを呼んでくるね』って。
 あの子、嫌な顔、しなかったよ」
嬉し泣きだった。

椿は母の初孫だ。
十一歳になった。
ちょうど私と同じ背丈。
母が倒れたと知った頃は毎晩泣いていたそうだ。
車椅子の写真を初めて送ったときもやっぱり泣いていたそうだ。
椿はおばあちゃん子だから。
日本にいる頃は母にべったりで勉強やバイオリンも教わっていた。
なのに最近、バイオリンをやめた。
 「もうおばあちゃんと一緒に弾けないから」
って。
思い出を大事にする子だから。

大好きなおばあちゃんはもう、バイオリンを聴かせてくれることも勉強を教えてくれることもない。
今が何月かもわからないし顔の右半分しか笑えない。
十一歳といえばもう思春期だ。
変わってしまったおばあちゃんを目の当たりにして椿が動揺するんじゃないかと私たちは気をもんでいた。

でも、杞憂だった。

椿は、オムツ交換を頼まれるとにっこり笑って私を呼びにきてくれた。
立位訓練をするからつきあってと声をかけると、すぐについてきてくれた。
母がおかしなボケをかましたときも
 「大丈夫だよ、おばあちゃん」
そっと受け流した。
いい子に育ったねと、母はまたうれし涙を浮かべて語った。
私もほっとした。
椿が優しい女の子に成長して、嬉しかった。


子供が好きな方も苦手な方も、
1日1クリックお願いします!
 ↓
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村


スポンサードリンク

介護疲れと簡単にひとは言う

きのうの新聞に、母が娘を殺したという記事が載っていた。
介護に疲れた母が重度障害者の娘を殺したという。
発表によると、池田容疑者は11月30日午後3時頃、自宅寝室で次女の無職美和さん(33)の口をタオルでふさぎ、さらに毛布を押しつけて殺害した疑い。

 池田容疑者は美和さんと母親の3人暮らし。「娘が母をたたいたり、蹴ったりするので止めに入った」と供述しているという。犯行後、別の所に住む長男に相談し、119番した。

 美和さんは手足が不自由で、池田容疑者は母親とともに介護していたといい、同署は介護疲れによる犯行の可能性もあるとみて、経緯を調べる。
なにこれ、めちゃめちゃ身につまされるやん。

祖母も認知症で、この母親はひとりでダブル介護だったとも書いてあった。
娘さんがどういう障害だったかはわからない。
どんな状況だったかは知らない。
だけどとっても、有り得ることだと思う。

介護疲れによる殺人が起こると、みんないろいろなことを言う。
どこかが悪かったからこうなったのだと。
 「誰かに相談できなかったのか」
 「福祉サービス使えばこんなことにはならなかったはずだ」
 「ご近所づきあいとかどうなってたんだろう」
 「政治が悪い」
 「昔ならこんなことなかった」
 「介護って、もっと力を抜いてするべき」

実際には知らないけどさ。
もしかしたら、このお母さんだって、誰かに相談していたかもしれない。
使える限りのサービスを使っていたかもしれない。
気持ちのいいご近所さんに恵まれていたかもしれない。
そう、我が家のように。
私のように。
でもどんなに恵まれた環境にあっても、ダメになる時はあると思う。

それは、深夜だ。

深夜、うちの妹は怪獣に変身する。
認知症のひともそういうことがあると聞く。
誰にも手がつけられない状態になる。
相談したって解決できるひとはいない。
使えるサービスがどんなに増えたってこればっかりは仕方がない。
夜中だからヘルパーさんもつかえない。
うちはケアホームまで利用してるけど土日には帰ってくるから土日は眠れない。
ルームメイトからも苦情が出ている。
世話人さんに苦労かけて申し訳ないと思う。
「昔はこんな事件なかった」なんて、きっと嘘。
昔は生まれてすぐに間引かれてたか、成人するまで生き延びられなかっただけだ。

殺された娘さんは妹以上の怪獣に変身しちゃったのかもしれない。
母親は、必死で抑えようとしたのだろう。
そりゃタオルで口ふさぐよ。
毛布もかぶせるよ。
相手は怪獣だもんね。
力、入っちゃったんだよね。
仕方ない。
仕方ないよ。
紙一重のひと、いっぱい、いっぱいいるよ。
・・・でも止めてあげたかった。
実際には知らないけどさ。
殺してしまったお母さんが可哀そうで泣いた。

でもこの記事読んだおかげで、来週末の私はちょっとだけ優しいお姉ちゃんでいられる気がする(いや、ムリかも)。


重い話でごめんなさい。
それでも良かったら励ましの1クリックお願いします。
 ↓
にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村

ちなみに私は妹が怪獣になっちゃて眠れない深夜、海外にいる友達とLINEをしています。
地球の裏側の友達なら日本が夜中でも平気だからです。
いらだつ私を紛らわせるために、綺麗な風景をみせてくれます。
青空の写真を送ってくれます。
友達はやっぱり大事だと思うのです。


スポンサードリンク

初めましての方へ

母:高次脳機能障害、要介護5
妹:重度重複障害者
父:天然ボケ
猫:2匹
こんな家での暮らしを綴っています。
詳しくはこちら

広告





ブログ内検索

プロフィール

メールはこちら

ランキング

<< BACK  | HOME |   NEXT >>
Copyright ©  -- 在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~ --  All Rights Reserved
Design by CriCri / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]