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在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~

独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
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夜の太陽

大阪の万博公園に行った。
私は関西人だから、子供の頃から何度も訪れている。
なのに初めて『太陽の塔』に感動した。

真ん中についてる大きな顔は「現在」をあらわしているという。

昼の太陽

昼間に見てもなんともない。
ひねくれた表情をしているだけだ。

ところが夜になるとこの顔が・・・

夜の太陽

目をつぶっているように見える。
まるで眠っているみたい。


そして背面は、「過去」をあらわす黒い太陽。

昼の太陽 過去

これも桜に囲まれていると、わりあいノホホンと微笑んでいるように見えた。

なのに、夜になると・・・

夜の太陽 過去

じわじわと迫ってくるようで恐ろしい。
太陽が黒いって何なんだ!?

アメリカの自由の女神より大きいという太陽の塔は、夜の中で迫力を増していた。
芸術とかよくわからないけど、こんなデカいの作るのって物凄い。
そう思って眺めてたら友達が
 「波動砲、発射準備OK?」
と言った。



こともあろうに「未来」をあらわす光る目が、千里の街に狙いを定めている。

ターゲットスコープ、オープン!
エネルギー充填120パーセント!
 「波動砲、発射!」



ぴかーん。
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2年前の反省

旅ブログに書きそびれていたことを一つ。

2年前の春。
私はシリアにいた。
日本人女性のAさんと共に、アレッポ近郊の遺跡ツアーに参加した。
あたたかな春の日で、花の群れ咲く遺跡はとても気持ちがよかった。
ピクニックしている家族がいた。
可愛い子供がいた。
私は遺跡見学もそこそこに、ピクニックに参加したり野の花を眺めたりして過ごした。

一方、Aさんは遺跡が大好きで、広い敷地を飽きもせず歩きまわり、眺めてまわり、わずかに残る石積みの一つひとつ観察していった。
そんな彼女をみてドライバーのおじさんが呟いた。
 「うれしいなあ」
と。
 「ぼくはこれまでたくさんの外国人を観光地に案内してきたよ。
 たくさんの日本人をね。
 でも、多くの日本人は遺跡なんかちょっとしか見ない。
 チラツとだけ見て、あとは地元の人と話したり違うものばかり見ている。
 だから、あの人のように、ぼくらの歴史遺産にきちんと興味をもってもらえると、すごく嬉しいんだ」
私は自分が恥ずかしくなった。

 『地元の人に馴染みたがるのは日本人観光客の特徴だ』
と言われたことがある。
 『日本人はふしぎなことに、地元民と間違われると嬉しそうな顔をする』
欧米人バックパッカーには理解できない感覚だそうだ。
欧米人はどこへ行っても必ず朝食にパンを食べるが、日本人は地元民と同じ屋台で朝粥をすすりたがるものだ。
国とは人である。
文化とは人である。
旅の醍醐味とは人との出会いである。
観光よりも人としゃべることを大事にする。
それも一つのスタイルだ。

だが地元の人はやっぱり観光もしてほしいのだと思った。
逆に言えば、海外からきた観光客に
 「京都でホームステイして新世界で串カツを食べたから関西満喫できた!」
って言われたら「なんか違う」と残念に感じる人もいるだろう。
せっかく京都に来たのならお寺ひとつくらい入ってほしいし、大阪城なり姫路城なりを見上げてほしい。
日本の歴史に触れてほしいと思う人もいるわけだ。
 「歴史なんか興味ないよ」
と言われたらそれまでだけど。
歴史の積み重ねこそが今日をつくっているのだから、日本の歴史を無視する人に今の日本を語ってほしくはない。
シリアのドライバーさんが言いたかったのはそういうことだと思う。
私はそれに気がついて、自分が恥ずかしくなった。
私はシリアの歴史をぜんぜん知らなかったから。
無知は仕方がないとしても、せっかく貴重な遺跡を訪れておきながら、その国の歴史や文化に対し、ちゃんと敬意を払っていなかった。
ごはんだけ食べて味わった気になっていた。
私は、間違ってた。


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旅の相棒・キャプテンの話

「キャプテン」がいなくなった。
行方不明になってしまった。

このブログを読んでくださる方はだいたいご存知だと思うけれども。
ミニフィグ(レゴブロックの人形)のキャプテン。
2年前からつい先月まで、私の旅はこの人形といつも一緒だった。
せいぜい小指くらいの人形だからいつもバッグパックの中に入れて歩いて、ここぞという観光地では必ず記念写真を撮ってきた。
私の代わりとしてブログに載せるために。


(キャプテン最初の1枚。南アフリカ喜望峰にて。)

ビクトリア瀑布でずぶぬれになり、ペトラ遺跡でお茶を飲み、マチュピチュで万歳を叫んだ。
ウユニ塩湖に沈んだこともあった。
インドの子供たちに取り上げられたこともあった。
だけどいつでもちゃんと無事に帰ってきた。

それがとうとう、行方不明。
本格的に行方不明。
フィンランドの雪の中が最後の撮影だった。


(耐寒訓練を行うキャプテン)

この1枚のあとすぐバックパックのポケットに入れた。
・・・はずなのに。
ヘルシンキで使おうと思ったら見つからない。
帰国後、すべての荷物をひっくり返して探したけれどやっぱり見つからなかった。
次の宮崎旅行には子分の雪次郎を連れていった。

あれから1ヶ月。
キャプテンは未だに出てこないままだ。
ポケットに入れたつもりで落としたのだろうか。
それとも魔窟と化した我が部屋のどこかでひっそりとホコリをかぶっているのだろうか。
ここ2年、ネット上のプロフィール写真にもキャプテンを使ってきたため、もはや相棒というより分身・・・とまではいかないか。
なんだか寂しいので、インターネットで「キャプテン2号」を買った。



・・・うん?

なんかカッコよくなってないか?



顔のパーツ間違って買っちゃったぞ、おい!

あわてて買いなおした。



そうそう、この顔この顔。


次の旅は2人を連れて・・・どこに行こう?


(地図だかコンパスだかを眺めている)


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初めましての方へ

母:高次脳機能障害、要介護5
妹:重度重複障害者
父:天然ボケ
猫:2匹
こんな家での暮らしを綴っています。
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