在宅介護しながらウィーンへ行くブログ～猫とビターチョコレート～

母は重い障害をもつ娘を育てるとき
　「なるべく普通の生活を」
と望んだ。
学校へ通い、仕事をもち、週末には遊びにでかける。
障害があっても普通の生活を。
私も同じように願う。
母にもなるべく普通の生活を、と。
デイサービスは「出勤」だ。
家ではもちろん家事をする。
買い物にいく。
野菜を切る。
洗濯ものをたたむ。
ゴミ出しにも行こう。
　「あんまり行きたくないけど？」
甘えんな！
主婦やろ！
　「せやった、せやったー」
車椅子を押しながら私が両手に２袋。
母が右手で１袋。
　「これ重いなー何が入ってんのかな」
オカンの紙オムツやで。
　「多いなー」
いや、自分のやろ。
ダンベルやと思って右手鍛えとき。


（ゴミステーションのネットをチェック中）

母が一人でできる家事なんてひとつもない。
ぜんぶ私が一緒にやらなくちゃいけないし時間も倍以上かかるし出来上がりはむちゃくちゃだ。
だけど、おかあさんこれ手伝って、と頼むと母はすっごい嬉しそうな顔するから。
いろんなことをやっていくうちに、だんだんと元の母らしい仕草が増えてきたから。
リハビリって体だけじゃないのかもと思う。

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