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在宅介護しながらウィーンへ行くブログ~猫とビターチョコレート~

独身のアラフォーが家族を在宅介護、やりくりしながらウィーン旅行を目指します
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会社のオバケ

昨夜の仕事の休憩時間。
突然、電話の音が鳴りひびいた。
食堂の固定電話だ。
こんな時間に鳴るはずがないのに。
誰がかけてきたのだろう、とみんな固まった。
社員さんが受話器をとって
 「切れちゃった」
とつぶやいた。
 「またオバケかしら?」

また、と言われるくらい、うちはオバケ話の多い職場だ。
真っ暗な階段にすわっている女の子。
更衣室に響く怪音。
誰もいない廊下をうろつくスリッパ。
ここで働く者なら誰でもひとつは怪談話をもっている。
昨日も
 「1階のトイレのドアを開けようとしたら、誰もいないのにひとりでに開いたよ」
と先輩が言った。
ヨイショ! と引っ張るくらい重たくて、風で開くようなものじゃないのに。
 「ふわ~って開いたの」
自動ドアですね、と笑っておいた。

不思議なできごとにはたいてい、からくりがあるのだろう。
錯覚や勘違い、闇を怖がる心がオバケをうみだす。
だけどそればかりではないとも思う。
すべてが科学で説明できるなんて現代人の驕りだ。
古来、人は理解の及ばないものを認めていた。
闇や死の恐怖をオバケや幽霊と呼んだ。
力のおよばないものを畏怖して神と敬った。
私たちは小さく無力な人間であることを知っていた・・・科学が神にとって変わるまでは。

私は科学も数学も苦手だし、どっちかというと神様を信じるほうなので、
やっぱり目に見えないものはいると思う。
いるほうがいいと思う。
どうせなら、トイレのドアを開けてくれるだけじゃなくて、仕事を手伝ってくれるオバケがいてくれたらいいのに。
ミスを見つけてくれるとか。
ハンコを押してくれるとか。
必要なものを取ってきてくれるとか。
そんな小人さんのような幽霊さんがいてくれたらいいのに。
 「あんた、オバケにお金とられるで。」
オバケもタダでは働かへんで、と先輩が言った。
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可哀想な幸せ

近頃は少なくなったけど。
私の妹が障害をもっているという話をすると、年配の人などから
 「可哀想に」
と言われることがある。
何が可哀想なのですか? と尋ねると
 「だって自分で動かれへんのやろ?
  五体満足なだけでも、うちらは幸せやと思わなアカン」
との答え。

こんなこともあった。
 「あなたたちの世代は可哀想ね」
と、年上の奥様に言われたのだ。
 「豊かな老後を送ろうと思ったら6千万円も必要なのよ。
  あなたたちの世代だと年金なんてもらえるわけないじゃない?
  可哀想にね」
奥様は年金を払ってるんですか?ってきくと
 「オホホ、払うわけないじゃない!」
危うくグーで殴っちゃうところだった。

「かわいそう」は本来とても優しい言葉だと思う。
傷ついたひとにより添い、抱きしめ、いっしょに泣くための言葉だと思う。
しかし人間とはグチっぽい生き物で
他人と比較することによって己の幸運を認めやすくなるらしい。
『あの人に比べたら私はまだマシ』と。
『あなたは可哀想だけど、私はそうじゃない』と。
「可哀想」という言葉ひとつで
優越感をもつことも
他を貶めることもできるのだ。
その無意識が
その優しさが
相手の心を傷つける凶器になるとも知らずに。

ちなみに私は妹を可哀想だと思ったことはない。
妹はたしかに自分では動けないけど
それでもエジプトへ行った。
ピラミッドを見た。
友達ともしょっちゅう旅行に出かけている。
温泉に行く。
焼肉に行く。
音楽会を聴く。
映画をみる。
毎日毎日、笑ってる。
ケラケラケラケラ、笑ってる。
ひとの幸せはそれぞれに違うから
あの子にとって何が幸せなのか本当にはわからないけど
毎日毎日グチをこぼしたり
ひとの悪口を言ったり
悲観的になったり
友達がひとりもいない人よりは
自分で動けない妹のほうがよっぽど幸せそうに見えるのだ。
あの子はけっして『可哀想』じゃない。


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ブレスケアのあとで

街を歩いた。
神戸の街だ。
パンとスイーツの芳香につつまれた通りもあれば
インドカレーとベトナム料理の店がならぶ通りもあるし
旧正月に湧く中華街もある。
通りごとに違う顔をもち、さまざまな国の言語が行きかう街、
学生時代によく歩きまわった懐かしい街だ。



北野の『カファレル』でチョコレートを買った。
 「あんた地に足着いてないで」
と言われるくらい、私は舞い上がっていた。
おいしいチョコレートは人を幸せにしてくれるからだ。
思わず笑ってしまうくらい。
にまにま笑っちゃうくらい。
写真のムースが絶品だった。
ジャンドゥーヤって、なんていい香りがするんだろう!


・・・実は、その直前にギョウザを食べてブレスケアのお世話になっていた、なんてのは、内緒だ。


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初めましての方へ

母:高次脳機能障害、要介護5
妹:重度重複障害者
父:天然ボケ
猫:2匹
こんな家での暮らしを綴っています。
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